5つの特典で嬉しい
梅雨時期の熱中症には注意!!
- 2024.06.15
- スタッフブログ
熱中症、こんな人は特に注意!
高齢者
高齢者は温度に対する感覚が弱くなるため、室内でも熱中症にかかりやすいといわれています。
通常、脳が暑いと判断すると、体は自律的に皮膚の血流量や汗の量を増やして、体内の熱を周囲に逃がそうとします。しかし、老化が進むとこれらの増加の開始が遅れ、体温上昇に伴う増加の割合も小さくなります。そのため、高齢者は若者に比べて体の熱を周囲に逃がす熱放散能力が低く、深部体温が上昇しやすくなります。
それ以外にも、高齢者は温度に対する感覚が弱くなって「暑い」と感じにくくなったり、体内の水分量が減少していたり、のどの渇きを感じにくくなったりすることで、熱中症にかかりやすくなっています。
高齢者は自分自身も、周囲にいる人も、熱中症に注意してください。
-
対策
-
1.「気温や湿度を」計って知ろう
高齢者の方は体温の調節機能が落ちてくるため暑さを自覚しにくく、熱を逃がす体の反応や暑さ対策の行動が遅れがちです。気温・湿度計、熱中症計などを活用し、今いる環境の危険度を知りましょう。
-
2.「室内を」涼しくしよう
日差しのない室内でも、高温多湿・無風の環境は熱中症の危険が高まります。冷房や除湿機・扇風機などを適度に利用し、涼しく風通しの良い環境で過ごしましょう。
-
3.「水分を」計画的にとろう
高齢者の方は体内水分量の減少により脱水状態になりやすく、さらに体が脱水を察知しにくいため、水分補給が遅れがちです。のどが渇く前に、定期的な水分補給をしましょう。キュウリやナスなど、水分を多く含む食材を、食事に取り入れるのもよいですね。
-
4.「お風呂や寝るときも」注意しよう
入浴時や就寝中にも体の水分は失われていき、気づかぬうちに熱中症にかかることがあります。入浴前後に十分な水分補給をしたり、寝るときは枕元に飲料を置いたりしておくとよいでしょう。
-
5.「お出かけは」体に十分配慮しよう
外出時は、体への負荷が高まることに加え、汗で水分が失われたり、日差しや熱の影響を受けやすくなったりします。服装を工夫する他、水分や休憩を十分とって体を守りましょう。
-
6.「周りの人が」気にかけよう
高齢者の方は自分で暑さやのどの渇きに気づきにくいうえ、体調の変化も我慢をしてしまうことがあります。周りの人が体調をこまめに気にかけ、予防対策を促してあげましょう。
専門家による解説
三宅康史先生
帝京大学医学部教授
帝京大学医学部付属病院高度救命救急センター長
日本救急医学会評議員・専門医・指導医
熱中症に関する委員会元 委員長
例えば2010年や2018年は1500人以上熱中症で亡くなった方がいます。そのうち、約8割の方が65歳以上でした。たかだか夏の数か月で起こっています。その中で高齢者が占める割合はやはり高いのです。一昔前は厳しい冬で亡くなる方が多かったのですが、今では厳しい夏にも亡くなる方が増えています。その原因の多くは熱中症が関係しています。高齢者の方は暑さに気付きにくいのです。若い方が暑がるのは我慢が足りないのではありません。暑さをすぐに不快に思えるのです。ところが高齢者は暑さに気付けず、また、汗をかく能力も衰えていたりします。今いる環境で特に喉が乾いていなくても1時間に1回などこまめに水分をとって脱水にならないようにして下さい。夜間などはトイレに行きたくないという理由で水分摂取を控える高齢者の方が多いのですが、そうではなくて水分をとることが最も大事です。あとは、暑さを感じにくいのであれば、今何度くらいの部屋に自分が住んでいるのか室温を測るべきです。室内にちゃんと温度計、湿度計を設置することが必要です。室温を測り、30℃を超えたら冷房のスイッチを入れるようにして下さい。あとは、朝早くに散歩するなどといった汗をかく運動を心掛けて頂き、体力増進とともに暑さに慣れていくようにしましょう。
引用:https://www.netsuzero.jp/learning/le05